さくさく経理!

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経理として覚えておきたい企業会計原則

こんにちは、さくさく経理です。

複数の経理処理が考えられる時、
こっちの方が保守的だからとか、前回の処理はこっちだから、
とかで処理を検討することがあると思います。

何となくそうやって考えるように先輩から教えられたという方もいると思いますが、
きちんと理由があります。
一般的に企業会計が従うべき原則が「企業会計原則」として定められており、
この中でよく使用するのが「保守主義の原則」と「継続性の原則」です。

保守主義の原則」は「企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、
これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない」というものです。

例えば、有価証券の価値が下がっていることが認められる場合。
純資産価額が下がっているけれど今後回復するかもしれない。
回復する可能性もあるけれどそれを合理的に説明できないなら、
財務諸表の利用者に誤った期待を与えないためにも、"保守的に"有価証券の簿価を切り下げる必要があります。

継続性の原則」は「その処理の原則及び手続を毎期継続して適用し、
みだりにこれを変更してはならない」というものです。
例えば固定資産の処理で、多くの利益が見込める年は定率法を採用し、
損益の厳しい年は定額法を採用するようなことが認められると、利益操作に繋がってしまいます。
また財務諸表の利用者が各期の比較をできるようにするためにも毎期同じ処理をする必要があります。

とはいえ常に過去と同じ処理をしなければならないわけではありません。
固定資産の償却方法も正当な理由があれば変更することは認められますし、
そもそも過去の処理が間違っていた場合はそれに囚われてはなりません。

経理として保守的な処理、過去の処理を確認することは必要ですが、
最初にそもそも正しい処理は何かを考えることはとても重要です。

企業会計原則」をもっと学びたい方はこちらのページなど参考にされてください。